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トリニティ

朝、町は一面に雪で覆われていた。滞在中マイナス6度まで下がるようだ。一夜明けた今日はオーケストラとの初顔合わせ。歩いてホールまで向かう。ガレリアを通り抜けると、眼前にはユネスコ遺産に登録されている聖三位一体柱が。ホルニー広場の一辺にコンサートホールがある。500席ほどのこじんまりとした空間。独特の趣きがある。今回のプロはオールモーツァルト。メインの交響曲38番はかつてコンクールでも指揮した思い出の曲だ。今回久々に読み進めてみて、新たな発見が沢山あった。当時のモーツァルトの思いはどこにあっただろうか。象徴されるが如く数多く現れる「3」という数字と、名作オペラの狭間に置かれる交響曲の位置をこの町のシンボルと重ね合わせ、感慨を覚える。オケは弦の音色が美しい。この土地の音楽家が築いてきた頑ななものも感じる。びっくりなこともあったけれど、非常に好意的に応えてくれた。リハを終えクリスマスマーケットの賑やかな広場を歩く。スーパーで水の買い出し。夜は共演するヴァイオリンの鈴木舞さんと合流、夕食を頂く。とてもチャーミングな女性だ。どんな音楽をされるか楽しみ。ホテルは部屋の乾燥が著しい。お湯のポットもないし、湯船にお湯を張ってはみるものの、まぁこんなものかな。部屋からのスメタナ公園、中心部の眺めが美しい。時差対策が喫緊の課題、慣れた頃に帰国なんだろうなぁ。

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