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長岡市民合唱団 定期演奏会のご案内

今日の東京は仕舞い込んだ夏物の服を慌てて取り出してリハーサルに向うありさまの、10月中旬とは思えない暑い日曜日でした。

さて今月末に、20年来お付き合いをさせていただいている新潟・長岡市の合唱団と素敵な異色の作品を取り上げる演奏会をいたします。

マックス・レーガー、1世紀前にドイツで活躍した作曲家。バッハやブラームスの流れを汲む伝統を継承発展させることを自らの創作の理念に掲げ、ワーグナーの和声法にも心酔し、特に半音階的な線的書法によって大胆な響きを追求した異色の存在。世紀末には余り省みられなかったオルガンや室内楽の分野を中心に千近い作品が残されています。小生のもう一つの拠点、ベルリンでは自国の作曲家ですから当然よく認識され、しばしば取り上げられる存在ながら、日本では余り、というより殆ど日の目を見ない作曲家の一人と言えましょう。そんなレーガーのある作品に合唱団のメンバーが価値を見出し、取り組んでまいりました。いよいよ今月末、今回も恐らく日本初演は間違いないステージとなりましょう。

私たち音楽家にとって生涯、自らが手掛け、音にする作品はどのくらいの数になるのだろうかと考えてみると小生などはそんなにレパートリーが多い方ではないでしょうから、その作品との出合いは手にしたその時点で、もう既に大きな意味があって、そこからどれだけ作品を共に愛せるものだろうかという日々に移り変わります。

合唱団と共に紡いできたプロテスタントの教会音楽はオルガンと秀悦な弦楽器奏者とともに長岡リリックホールに満たされます。ごく親しみやすいコラールの旋律をもとに緻密な和声と複合唱による独特の深いテイストが加わり、今回はN響のメンバーによるクインテットが精緻な色彩を纏わせます。根底にあるオルガンの響きに声と弦楽アンサンブルの融合はあたかも錦絵の如く、音空間を彩ります。

さらにN響メンバーによるモーツァルト、オルガンの独奏、後半は親しみやすい日本の合唱組曲と意欲的なプログラムです。

どうぞお出かけ下さい。

船橋洋介

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長岡市民合唱団 第26回 定期演奏会

2011年 10月30日(日)開演14:00 長岡リリックホールコンサートホール 

オルガン 高橋博子

室内楽 アンサンブル ブロッシュ

横山俊朗、丹羽洋輔、村松龍、横山桂、本間達朗

ピアノ 斉藤淳子

長岡市民合唱団

<プログラム>

バッハ 小フーガト短調 他

マックス・レーガー コラールカンタータ No.4、No.2

モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク

佐藤眞 混声合唱のための組曲 「蔵王」

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チケットのご用命の方は、郵便番号、住所、氏名、電話番号と必要枚数を記載のうえ、長岡市民合唱団
info@nagaoka-chorus.jp まで メールにてお申し込み下さい。

お問い合わせ: 監物  090-3142-3918

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