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寒すぎ。 ドイツレクイエム

寒さはピークに達する。体感気温-21℃というのは小生にとってはじめての経験。しかし朝から穏やかに晴れている。青空も覗く。冷凍庫に以前残していった食材を合わせて、サーモンとポテトのグラタンを作ってみた。当然ホワイトソースから始める。思わずシャンパンを開けて頂く。部屋はそこそこ温かい筈なのだが、深々と冷える。そりゃ外が-10度を越していれば冷凍庫に包れているようなものだ。

バスに乗ってフィルハーモニーへ。ベルリンフィル=D.Runniclesはハープ協奏曲の現代曲に続いてブラームスの妙品、ドイツ・レクイエムを聴いた。合唱はアトランタ交響楽団の合唱団。150名は有に越していただろうか、プロかどうか良く分からないが大合唱ながら統制の取れた演奏を聴かせる。ドイツ語ならではの長いフレーズ感や決めるのが難しいピアノ部分はいまひとつながら相当準備をしたことが伺える。会場の温かい拍手。小生にとっては17歳の時、初めてプロオーケストラと合唱のメンバーとして参加した作品。25年も前の記憶ながらすぐに暗譜もよみがえった程、思い入れがある。最後の最後Fdurのアコードは昇華されずに終わった。ベルリンフィルにして名演を生むのは難しい作品だ。コンマス席に樫本さんが座り隣にブラウンシュタイン氏。左手に棒を持つ指揮者の4拍子は右手に持つのと単純に線対称なのか、と単純に関心をもった。バリトンのG.Finleyはクリアな響きを持つ美声。必ずいつかやりたい作品のひとつだ。会場を後に外へ出るも雪が舞いそれはそれは厳しい寒さ。かつてポーランドの真冬にコンクールを受けた記憶が蘇る。東ヨーロッパの雰囲気が現れた感が。今宵のぼやき、題名を探すのに凛然、という言葉が見つかった。ベルリンの街やオーケストラに相応しいかも知れない。結局、寒すぎ。に落ち着いたけれど。今回ベルリンでドイツレクイエムを聴けたこと、それだけでも収穫だ。(20日1:10)

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