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August 2009

ベルリン 早秋の風

夏の短いと言われるこのヨーロッパ、今年は冷夏だったと聞く。8月最後の今日は予想よりも気温は上がったものの明らかに季節の移り変わりを感じる涼しい風が吹いた。
朝は10度とかなり冷えてきたようだ。日の入りもついこの間まで夜10時前まで明るかったのに8時前には暗くなる。一気に秋がやってきたような気配。
さて今日は予定を変えて、夕方まで家で過ごした。
今週から例のオーケストラフェスティバルのようなものが始まる。何故か今年はショスタコーヴィッチがメインで取り上げられるが、楽しみだ。ロンドンで知り合ったオケのスタッフや、シカゴ響にいる後輩には会えるだろうか。演奏だけでなく楽しみな一月になりそうだ。
日本は考えてみるとシーズンが始まった感じが余り感じられない。きっと夏休みもどこかで演奏会があって、欧米のようにはっきりとしたオフが取れないためだろうか。夏前頃から各オーケストラは次のこのシーズンの立派な年間スケジュールの冊子を頒布している。それをぱらぱらめくってみると、何処も指揮者や、ソリスト、曲目のラインナップは充実していて、ベルリンにAクラスのオーケストラ、オペラが集まっているのが良くわかる。
晩は、後輩のトロンボニスト沢野君のお宅で会食。こちらで活躍するテノールの小林さん、ピアノの森川さん、トランペットの武田さんとともに。小生も腕を振るって知人を招いたりしたいものだが、まだまだそんなレベルではない。美味しく頂きながらこっそりレシピをゲットする。
選挙、台風、インフルエンザ、日本のニュースを東京の自宅から遥か13840.214キロメートル離れたベルリンから見守る。
皆様どうぞ良い秋を。(1日3:30)

野外コンサート

寒くて目覚めた日曜日。明け方は10度ほどだったようだ。昼間にわか雨もあったが、比較
穏やかな8月最後の休日。
昨日に引き続き、国立歌劇場へ。建物の右脇にある広場に特設ステージを設けたライブコンサートに出かける。今日はBMWの冠。場所取りも面倒だったので、間際に行ったらそれはそれは物凄い人の数、4~5千人はいたのではないだろうか。

バレンボイム=ベルリン・シュターツカペレによるチャイコフスキー。ロメオとジュリエット、交響曲第5番というプログラム。ヴァルトビューネの音楽会用に日本から持って来た敷物を敷いて陣取る。大きなモニターを見ながら鑑賞。今日も高い集中力でしかもヴァルトビューネよりもサウンドが良い。トゥッティの余韻が辺りの歴史的建造物やら石造りの建物に反響し見事。無料で、しかも宣伝を含めた立派なプログラムも配られ、出店もあっていい演奏をみんなが楽しめる。「ロメジュリ」の拍手の後、殆ど間を置かずにシンフォニー、そして楽章間も空けない。見事な流れを作って1時間15分の演奏会は無事終了。人間ウォッチングみたいなことをしながら演奏のモニターに目と耳を傾ける。座って見ている面前に平気で立ちはだかるのはこちらの日常。日本人のような察する文化など無い。場所を変えるか、文句を言うか、諦めるか。でも幸いなことに殆ど動くことも無く、楽しむことが出来た。小さなこどもと塗り絵をしながら聴くお母さん、折りたたみの椅子を持参して寛ぐ男性と、思い思いの時を楽しむ。
出店でソーセージとビール。最高の組み合わせ。
総選挙の行方を気にしながら家路を急ぐ。結果が出た。いよいよこれからが本当の勝負だな。
暦の夏も、ドイツの短い夏も終わりを告げようとしている。良い1週間を。(31日0:05)

ベルリン シーズンの幕開け Ⅱ

時より厚い雲に覆われながらも晴れ間が優勢、風の吹く涼しい一日。
日曜に備え、アジアン食材店、魚屋で諸々調達。
さて昨日のベルリンフィルに続いて今日はシュターツオパーの初日。驚いたのは、先日の世界陸上マラソンのコースでもあった劇場前の大通りUnter den Lindenの車両を通行止めにし、劇場横の広場に巨大スクリーンを設置、大勢の市民が公演を楽しむ仕掛けになっていた。
幸い確保したチケットは平土間中央。ドイツ連邦大統領らしき人物も来観。
ダニエル・バレンボイム氏の物凄いリードによってドラマが展開される。舞台には巨大な羽をつけた天使の石像が横たわり、全3幕を通じてその角度や照明の妙によって写し出される。
トリスタンのIan Storeyはウェールズ出身の深い味のあるテノール。イゾルデはWatraud Meier、マイヤーといえば忘れもしない小生20歳の時、合唱で共演したフィルハーモニア管=シノーポリ:マーラー「復活」のソロで鳥肌が立った印象深い名手。マルケ王はべテラン ルネ・パーペ、色といい、音楽といい、演技といい、素晴らしい。
5時開演10時半終演の間、35分の休憩を2度挟む。しかしドイツ人、オペラ好きなんだな。全員寝てるんとちゃうかと思わせるほど微動だにせず良く観ていた。各幕70~80分、この長大な音楽を受け止める土壌や、言語と音楽の密接な関わり、ヴァーグナーのその力を如実に感じる。公演の集中力は指揮者、キャスト、オーケストラ、スタッフ全てのレベルの高さを物語る。
今日の公演にコントラバスで参加していた瀬さん、東京音大の後輩でピアノの海瀬京子さん、新潟響でVnを弾いていらした天川さんと一夜で大勢と出会える。
終演後は広場に向かって小屋から打ち上げ花火の大サービス。どれだけ飛ばすんや!と言いたくなる程手当り次第とにかく打ち続ける。皆あっけにとられて観ている。今宵の感動も吹き飛びそう。ライトアップされたコンツェルトハウスのあるジャンダルメンマルクト広場は日中に負けず劣らず美しい。家に着いたのはほぼ土曜日も終わりに近づいていた。
日本は選挙の日曜日だな。(30日2:25)

ベルリン シーズンの幕開け

雲の流れの速い一日。空の表情が目や頭を休めてくれる。
いよいよベルリンでの2009/10シーズンが始まる。今日は早速路線バスに乗って最寄のストップ、カルチャーフォーラムへ。そこから歩いて程近いフィルハーモニーへ、本拠ベルリンフィルハーモニー管弦楽団を聴いてきた。シーズンのオープニングコンサート、指揮はサイモン・ラトル氏、満席。着飾る常連のお客さんが多いだろうか。小生はBブロックの下手に座る。プログラムの一曲目は、ブリテンのパーセルの主題による青少年のための管弦楽入門、ナレーションは無し。改めて聴いてみると聴き手にとってはなるほどオーケストラの隅々にまで目も耳も運ばれていく良く出来た作品。演奏するオケの方はなかなかどうして難しい作品だ。セクションごとのアンサンブル能力やソロの歌が光る。このホールの響きは良いしそれは贅沢な時間だ。2曲目はフィンランドの女流作曲家Kaija SaariahoのLaterna Magicaという大編成の作品初演。楽器を通した息の音や、管楽器奏者に無声音で詩を喋らせたり、面白いところがある。休憩の後はベルリオーズの幻想交響曲。ラトル氏の意思がはっきりと見える演奏。比較的頻繁に演奏される曲だがこれもトリッキーなところが多い作品だけに、より練られたものを求めたくもなる。その意味では今回一回だけの公演ではもったいない気もする。毎回定期公演は基本的に3日間あるのもベルリンフィルならではだろう。2楽章のハープ6本とか、いつもは楽屋口付近のロビーに横たわって置いてあるCとG音のでかい鐘を実際に聴き、それはそれは壮麗な響き、お金も掛けているのがわかる。そう、長年のパートナー、ドイツ銀行が冠だったな。
終演後、ラトル氏から退団するヴァイオリンとコントラバスの奏者を紹介、スピーチがあった。一人のメンバーがオーケストラのサウンドを担う存在としてどれだけ大切なものか、より身近にオーケストラを感じることが出来るし、市民に愛されるオケだけに素敵なセレモニーだった。
開演は7時だったので9時過ぎに終演、10時前には家に戻って来られた。しっかり休みを取ったオーケストラ、これから楽しみだ。
どうぞ良い週末を。(29日0:50)

結婚パーティー

朝から気温が上がったためか、目覚めに合わせて予定より一時間早く始動。
お米を炊いて純日本食の朝ごはん。日本から持ち込んだ佃煮などに、う~んやっぱり日本人、などと思わせる。こちらに来てこちらのもので毎日食べても飽きないものといえば、コーヒー、トマト、日替わりオムレツ位なものだろうか。
朝が早いと一日が長く使える。その代わり小生の場合、どこかで休める必要もある。
うとうとしながら日本からのEMSを受け取る。ドイツ国内に入るとDeutsches Postではなく民間のDHLが業務を行っているようで、顔なじみになった地域の配達員が届けてくれる。
衝動的にカレーを作る。野菜を入れておく籠の中身が何かしてくれと無言で訴えていたためでもある。チキンカレー。美味しく出来た。明日が食べ頃かな。
夜、こちらでお世話になっているRSBのヴァイオリニスト、MYさんが今月結婚をされお相手の指揮者、KYさんご両人の結婚パーティーに招待いただいた。出逢いとなったイタリアンレストランでビュッフェスタイル。終始温かい雰囲気で、二人の人柄から、仲間たちの祝福に満たされた空間・時間だった。ベルリンフィルや、所属する放送響は勿論、幅広い交友の関係者が参集。シュターツバレエの針山愛美さんや、コンツェルトハウス管の女性コンサートマスター日下紗矢子さんなどここでも活躍する日本人とも。小生は先日求めておいたラビーンのバウムクーヘンに陶器の人形を添えてプレゼント。素敵な夫婦誕生だ。テノールの松原友さんの歌や針山さんの華麗な舞も、祝福に華を添える。
帰りが遅くなり、初めてZoo駅から夜行バスに乗って帰る。夜中なのに利用者も多く至極便利だ。
明日からいよいよ徐々に新シーズンの幕開けだ。ベルリン芸術の秋は如何にか。
(28日2:45)

ベルリンの生活 ⅡかⅢ 

今日は最高でも25度と過ごしやすい一日だった。中庭の大きな樹の生い茂る葉がまぶしい。
ドイツでは、他はどうだか分からないのだが洗濯物や布団を干している光景は殆ど見られない。陽の入る部屋の中の一角に布団を干してみる。太陽のにおいはここドイツも一緒だった。ほっとする瞬間。
平日の午後1時から3時は法で定められた静寂の時間Ruhezeitがあるので、生活音には気を遣う。とは言え、家の作りがしっかりしているためなのだろうか、気になる程の音は殆ど伝わってこない。東京では寝ていると隣の中学の音で目が覚めたり、生活の一部になっていたものだ。今日は久々に窓を開けっぱなしにしていた向かいの階下から夫婦の元気な会話の声が耳に入って来た。9対1くらいかな、奥さんの声は。
築50年くらいは経っているのだろうか、天井は3.5mくらいはある為なのか屋外よりも涼しい。扇風機が必要になるかと考えていたが、今年の最初の夏は結局その必要も無かった。
ちょっと気になることといえば、床は木目の板張りでミシミシと音のするところがある。聞く話によると、それが良いのだそうだ。むしろ床の音のする物件を探す人も居るとか。ほんまかいな。
例のバウムクーヘンのお店Rabienへプレゼント用にバウムクーヘンを求めに出掛ける。歩いて12分、良い散歩コース。絶えずお客さんの居る人気店だ。自分の分はおあずけ。
週末、日本はいよいよ総選挙か。最大の関心をもって見守ろう。

嗜好品

明け方涼しく日中良く晴れ日差しも強く、夕暮れ時には雷雨もあり目まぐるしい天候の一日。
かつて演奏会の開演時はまだ陽も高かったが、8時には暮れて来たことを思うと、今年の夏も終盤に差し掛かってきただろうか。風も秋の気配?
朝から東京などと電話で打ち合わせ。朝といっても先方はおやつの時間頃。2011年のお話を進める。スカイプとやらを使いインターネットで電話する。進歩したものだのう。
昨夜同居人のドクターが休暇を終え日本から戻って来た。再び我がアパートはフル活用されている。窓を開けていてもそんなに珍しい来客は居ないし穏やかで、時間の経つのを忘れてしまいそうになる。夕方まで書斎に居たらお腹が空いて久々にチョコレートを所望する。ふとカロリーを気にしてネットで調べたら、そのチョコレートをドイツ人は年間に日本人のおよそ5倍11.2キロ体内に収めているいるとのこと、個人消費はナンバーワン。真似はしない。絶対しない。でもカカオや身体に良い成分も沢山含まれていてそんなべら棒に食さねば良いもののようだ。
ちなみに気になるビールも調べてみると、一人当たりの年間消費量一位はチェコ、大瓶換算で228.9本、ドイツは3位、176.2本、そして日本は年間にすると77.7本飲んでいる計算になるようだ。限りなくチェコ人に近しい気もしてきた。
最近は極力立ち止まらないように努めているアイスクリーム屋さん、今日もごった返していた。老若男女問わず、みんなに愛されているようだ。
明日も楽譜とにらめっこ。(26日1:35)

ベルリン水事情

ここの総ての窓を開け放つ。気持ちの良い風が部屋中を洗ってくれる。
花粉症の小生にとっては考えものだけれど、先週辺りまで盛んに飛んでいたヨモギ、そして今ピークのイラクサはもう既に、何が何だかわからないものが飛んでいると思って意識しないように努める。くしゃみが出れば、あぁいらしたのね。何が飛んでいるかは邦人が作るサイトの情報を得る。日本では見かけないものばかりだ。
何気に生活感溢れる話題かも知れないが、今日も洗濯物が良く乾く。しかし洗濯機を一度回すのに1時間半かかるのは困りものだ。その上、カルキ分の多い水の対策に”かるごん”と名乗る液体を洗剤と混ぜてやらねばならない。さらに硬水対策に必ず柔軟剤を機械に飲ませる。それを怠って干そうものならイカの干物状態になり皮膚が痛い。前にも書いたが炊飯も昔ポーランドで懲りているので、お米を研ぐときは先ず浄水した水道水を使い、小生はわざわざヴォルヴヴィックを用いる。1.5Lのペットボトル6本入りのケースが欠くことは無い。日本はいい国だ。軟水ばんざい。
さて今週末からいよいよベルリンの音楽界も新しいシーズンが始まる。ベルリンフィルはオープニングに特別演奏会、シュターツオパーはバレンボイムのトリスタンとイゾルデに始まり、野外コンサートもある。9月に入ると楽しみなのはMusik Fest Berlinと称するオーケストラや室内楽の音楽祭、在ベルリンのオケ以外に国内とロンドン響、シカゴ響、コンセルトへボウ管などなど錚々たる陣営が毎日代る代る登壇する。ショスタコーヴィッチの4から12番の交響曲は当番制なのか順番に取り上げられる。聴き応え十分だな。ここはいい国だ。
文房具店と郵便局に立ち寄る。窓口ではロンドン程ではないが、みんな一応列を作って並ぶ。当然といえば当然なのだが結構こちらはルーズで、上手に割り込んでらっしゃる輩が少なくない。のんびりいきますてぇ。
(24日0:15)


女子マラソン

気持ち良く晴れ渡る空。今朝は作り置きしたものや新たに作った創作料理で晩ご飯のような朝ご飯になってしまった。既に食材20品目はクリア。カロリーオーバー。
漸く地元のTV曲もやる気になったのか、ベルリン国際陸上の最終日女子マラソンの模様を中継していた。という訳で腹ごなしにSバーンに乗ってポツダマープラッツへ。ソニーセンター前のバス停から声援を送る。名所を通るお馴染みの場所ばかりだがそもそも実はマラソンを初めて見た。いやいや感動ものだ。そしてこれは相当過酷なレースだ。日本人4名に大きな声援を送る。どうやらしっかりTBSの放送に小生の姿も映っていたようだ。さて4周するその場を集団が通り終えて、ふとやはりゴールをと、ブランデンブルク門に出向いてみる。
それまで順位も情報が無かったのだが何と日本の尾崎好美選手が先頭集団に。そしてゴール!最後は残念だったが、いや凄いものだ。銀メダルおめでとう!レース後の表情をミーハーして写真に収める。いや、これは完走するだけでも相当な精神力が居ると想像がつく。最後の選手がゴールするまで皆が温かい声援を送っていた。熊の着ぐるみマスコットもついでに写真に収めウンター・デン・リンデンを後にする。
そして村井幸史選手もやり投げ3位素晴らしい。会場は余りの高額な入場料が不評だった今回の陸上だったが、沿道でマラソンだけでも見られて良かった。
皆様どうぞ良い1週間を。(24日1:24)

総選挙の夏

次第に日も短くなってきて日の出は6時、入りも8時過ぎには暗くなってくる。なるほどヨーロッパの夏は貴重だと実感を持ち始める。
昨日お湿りがあったからか、今日は穏やかに晴れた。期待していた小松菜がどうも上手く育たない。ほとんどつまみ菜として収穫だ。3月に鉢で買った小ねぎは切って使っては伸び、5月に買ったバジルは幾度かの受難に遭いながらもイタリアンの食卓に上る。野菜用の土がよくないのかなぁ、店員に話そうものなら100倍になって返って来るので止めて置こう。うん、ここはドイツ、気長に構えよう。
今日は久々に魚を焼いて食べた。Rotbarsch、タイセイヨウアカウオと不味そうに訳すよう白身だがこれがいける。ハンブルクに住む中学の後輩が教えてくれたのを思い出して近所では一番鮮度の良さそうな魚屋へ。一切れごとに売っているので一番小さいものをひとつ、200グラム程だ。半分は塩をして豪快に焼く。大根おろしを作って醤油で頂く。ぐ~!
残りは煮付けにしてみた。程よい油身でスズキとかカサゴのような味だ。誕生祝に適当に買って来た大ナマズには驚いたが、今回良いものを見つけた。これは有難い。
ひじきをアジアンスーパーで求め油揚げとにんじんと一緒に煮てみる。ぐ~!韓国産だったのだが日本で流通する9割が海外のものだそうで、日本の食の供給と安全を次の政権には求めたいとふと思った。
ベルリンの日本大使館から在留邦人を対象としたメールが届いた。来週の選挙に向けて在外投票がこの土日までに出来るというものだ。ただ本当に残念なことに、この夏こちらに来てから公示になったので、一年中ドイツにいるわけにもいかない小生の場合在外投票の手続きが出来ない。二十歳になってから一度も欠かしたことの無い選挙、残念ながら今回は一票を投じることが出来ない。まだしっかり読み込んではいないがどちらもマニフェストの内容は不十分。これまで例えば地元の議員諸公だって、いつも選挙前は凄いアピールをしてくるが、当選した後の顔が見えない。何をしてきたのか何を変えてきたのか伝わってくるものが無い。それを知る手段はあるのだろうけれど、党が作る政策綱領とはいつも結び付きが薄い。もう少しタイミングが良ければEMSを使ってでも投票用紙を取り寄せたのに、残念だ。動向を見守りたい。
そして今日明日と大使館付近はマラソンのコースの側なので、最寄の駅から相当歩いて行く事になっているようだ。
明日は最後の日、女子マラソンの応援にでも行ってみようか。
(23日1:45)

ドイツのホルン

目を覚ますと大雨とともに雷。気温が上がったり下がったり大気が不安定のようだ。
朝ごはんはしっかりと摂って今朝もかつてのドイツ帝国放送局、現RBBの練習会場へ。
R.deブルゴス氏のリハーサルは、予想以上に進みが速かった。新世界と魔弾の射手で1時間15分。アンコールのスラブ舞曲を2つ、そこで昼休み。ミュンヘンで歌を学ぶ芸大出身の男性と、指揮者の山田和樹さんと放送局のキャンティーンで昼食。それぞれけったいな物を注文し食す。
今日の出色はRシュトラウスの2番のホルンコンチェルト。ソロも超絶技巧なほどにオケもまた容易ではない。ソロはバンベルグ響主席のChristoph Ess氏、伸びのある明るい音色、素晴らしい。ドイツの金管特にこのホルンはここならではの色がある。楽器がしっかり鳴っていてしかも柔らかい響きも持ち備える。昨日のクラリネット然りこういった人材がわんさといる国だ。そして地続きということもあってドイツ国内は勿論、ヨーロッパの他の国からエキストラとして演奏に参加する奏者もしばしば見かける。事情に詳しいDas Orchster誌には最新号もドイツ語圏のオーケストラの団員募集がわんさと載っていて芸術音楽文化の浸透の度合いが伺える。
晩は久々にトマトソースのパスタを作った。日本に戻っていた間、間借りしてもらっているYさんが水を欠かさないでいてくれたお陰で、バジルの葉もたんとトッピング。
いよいよ世界陸上も終わりに近づいたが、今夜はうちの方では土砂降りと雷が降っていたが、大丈夫だったかな?
皆様よい週末を(22日0:25)

思い出の指揮者

毎朝ベルリンの情報ネット”べるりんねっと789”を見て仕度をする。朝は涼しいが日中は32度まで上がるとの情報。今日行く会場は冷房が効いているしなかなか調整が難しい。

いつもの放送局の練習ホール。今日はラファエル・デ・ブルゴス氏のリハーサル。氏はベルリン放送響の前音楽監督だったようだが、それよりも小生にとっては小学生から中学生の頃オーケストラに目覚めたきっかけのひとつでもあった読売日響の常任をしていた頃の名前である。当時2人目のピアノの師、五十嵐緑先生はご自分の行かれなくなった定期会員のチケットを下さったのだ。往復はがきで応募したこともよくあった。子供ながらにその毒々しい名前と風貌に何だか大変そうな世界だと感じていたような気がする。当然そのオーケストラを振らせて頂くなんて発想も無かったと思う。
さて、76歳のマエストロは最近すっかり見ないペーズリー柄のシャツを着て登場。団員さんの足踏みや弓を振って迎えられる。1曲目はドヴォルジャークの新世界。独特の世界。大振りなその指揮からリッチなフォルテが生まれる。楽譜に無いことも色々あるがピアノを大事にメリハリのある音楽作り。2曲目はウェーバーの魔弾の射手序曲。う~ん、氏の世界。3曲目はウィーンフィルのクラリネットMatthias Schornによる同じくウェーバーのコンチェルト1番。 美しい音色。思わずそうかドイツ音楽だったんだと納得。10時から2時半までのリハはみっちり。

日中は強い日差し、クリップ式のサングラスが役に立つ。寄り道せずに家に戻る。日本から荷物が届く。無性にきゃべつが食べたくなって(何でやねん)シュピッツコールを求めに隣のReicheldへ行ってみたが無く、Keiserでも売り切れ、Reveに行って漸く見つかる。

はじめからReveにしておけばよかった。新鮮なプルーンも求める。徐々にヘルシー志向へ。(23:24)

 


ロマンティック

久しぶりにベルリンのオーケストラのリハーサルを覘く。ベルリン放送響=ヤノフスキーはなかなか良い信頼関係が築かれている。ブルックナーの4番のプローべ。2年ほど前に東京フィルさんとご一緒した思い入れのある曲だ。いつものように速めのテンポ設定ながら十分歌わせるところは歌わせて行く。決して派手な指揮者ではないかも知れないが、オーケストラを良く知り尽くした名匠と言えるだろう。ホルンのアンサンブル、弦の深い柔らかい響きはドイツならではのものだろうか。そのドイツ音楽の源流を受くブルックナー、モティーフの反復が数小節のフレーズを作りさらに大所から望むように蕩蕩たる流れを生み出す。子供の頃は長いなぁとただ思っていたが、こちらに来て時間の流れを感ずるとき、成る程納得するものがある。
こちらに来るとすぐに慣れるのだが、このオーケストラのプローべは1コマが80から90分、そこで10分少々休んでさらに1時間強、昼食が25分、その後さらに1時間強と、ちょっと日本では考え難い配分。さらに1時間増えることもよくある。手際良くポイントを押さえた見事なリハーサル。
バスでKant str.まで出て、昨日とは別の楽譜やさんへ。プローべの見学でひとつでもレパートリーを作って帰ろうかと思わず幾つか買い込んでしまう。ベルリンの書棚も重量オーバーになりつつある。
近所のアジアンスーパーでかぼちゃと豆腐を求める。かぼちゃを初めて煮てみた。にんまり。でも作り過ぎ。
インフルエンザの拡大が気にかかる。自ら守るしかない。そろそろまたマスクを持ち歩こうか。(20日0:20)

ベルリン散歩コース

世界陸上もそろそろ終盤、余り気温も上がらず絶好のコンディションだったのではないだろうか。
そんな中、ベルリンに来てこの10日間半径2キロ圏内しか移動をしていなかったのだが、というのも演奏会もないし、特段中心街に出る用事も無かった。同時に徒歩5分圏内に生活に必要なものは総て揃う環境ゆえ、意識して外に出て歩かないといけない。
最初は、楽譜やさん。ベルリン芸大の側にある。このブログにも載せたうさぎが居るところだ。今日は何と10匹のうさぎが公園で寛いでいた。またその周りで寛ぐ人たち。瞬間その仲間入りをした。ここのお店は楽譜は相当あるほうだが、やはりお国ものとか小生が欲するようなレアものは無い。数冊求めて、カイザーヴィルヘルム教会のある動物園駅へ。絵葉書を数枚求め、Sバーンに乗ってヴェルヴュー駅へ。何をしに来たかというと、先日近所の老舗バウムクーヘン屋さんのそれがやはり美味しくて、それならもうひとつガイドにも載るらしいお店に行ってみようと訪ねる。う~ん高い!でもせっかく来たのだから幾つかゲット。お味見はまた明日。
その足で川のほとりを散歩しながらヴェルビュー宮殿へ。大統領官邸だ。必ず緑のあるところには人が寛いでいる。それが既に絵になる。
バスに乗って、国立歌劇場へ。月末のバレンボイム=トリスタンとイゾルデを1枚ゲット。いつもにぎわうポツダムプラッツへ出てバスの乗り継ぎ。後は一本でほぼ家の前まで運んでくれる。変わらぬベルリンの町並みにほっとした。
ひとたび外に出れば面白い発見が必ずある。机上で唸っているより面白いものが浮かんだりするものだ。
夜はおばけなすを麻婆茄子に。きゃべつかぶとじゃがいもとかぶの根菜を無理やり混載?して炒め物。滋養があるに違いない。と信じてみる。
世の中色々なことがあるなぁ。(19日0:15)

世界最速の男

今日も朝から良く晴れた。じめじめせず気持ちが良い。
世界最速の男、ウサイン・ボルト選手、一夜明けて伝わるところによれば最高秒速が12.4メートルとのこと、時速になおしてみると44.64キロという計算になる。相当速いことがわかる。人の能力の限界に挑む世界、凄いことだと思う。世界のトップになること、それは最高の栄誉だ、でもその後に続く膨大な数のアスリートたち、たとえ世界とか日本一とかその記録が得られずとも、ベストを求めて己とのたたかいを続けるその姿勢は美しいと思う。
今日は朝早く起きて色々と始めていたら午後、力尽きて昼寝をした。昼ごはんに、ズッキーニのお好み焼、トルコ風を作って食べる。これがうまい。夕方、でんぐりがえしでも行けそうな距離にある便利なスーパーで、でかいカブをゲット。何故か無性にカブの漬物が食べたくなったのだ。握り拳大の葉付き3株で100円。早速、ヘルシー晩ご飯を作る。1個は明日の朝食のために浅漬け。もうひとつは余りにもでかいので、コンソメ味のスープ、ごま油としょうゆで炒め物。最近摂り過ぎのカロリーを考えると丁度良い。あと一品はカプレーゼ。持ってきたお米が美味しいのでつい食べ過ぎてしまう。もっと歩かねば。(18日12:55)


ベルリンの日曜日 Ⅱ

このぶっ飛んだ陽気、昨晩まで寝冷えしそうな朝夕だったが、日中予想を超して33度まで上昇。
部屋から眺める空は大好きな深い青。水色はなくて空と太陽がはっきりくっきり分かれているような空。東京では記憶にないのが残念だ。スモッグのせいなのだろうか。しかしこのベルリンは特に周りに目立った山があるわけでもないが天気が目まぐるしく変わる。
ベルリン陸上は、なんともここに居ながら、TVでの情報は入らない。情けないことに日本語サイトの更新から読み取る状況だ。週末のマラソンには応援に扇子でも振ってこようと企みはじめる。
今週はそろそろオーケストラも動きはじめる所がありそうなので、顔を出しにいってみようか。
夕方、というか日没前8時過ぎ散歩に出かける。雲が広がり始め遠くで夕焼けが混じって見えるが、何故か空が高い。障害がなければ無限を見ているのだろうが、考えてみるとどうも今東京には空が無い。子供の時に見た空はこんな感じだったと思うのは思い込みだろうか。
日本選手ファイト!1週間が始まる。どうぞよい週になりますように。(17日0:30)

ベルリン世界陸上

64回目の終戦記念日、ベルリンにいて7時間遅れの正午、丁度隣の教会の鐘が厳かになった。
二度と過ちを犯さないと誓う今日も、世界のあちらこちらで紛争が続いている。昨日今日とニュースが伝わる北朝鮮の愚行、ミャンマーの軍事政権、今このときにも苦しむ人たちがいて何もできないもどかしさが募る。
ベルリンでも先日来戦争に関する追悼式典や、ミサが行われているようだが、今日は何と言っても国際陸上の開幕のニュースだろう。室内アンテナを立ててDVDのなんちゃってTVをつないで見るも、普通のチャンネルではダイジェストで流す程度なのか、やる気がない。
午前中から様々な競技が行われているが、開会式は何故か夕方。始まる前に終わっとる選手もいるわけやん。この1週間歩いて移動できる距離の外出しかしていなかったので、大会が終わるまでには一度中央に出て何か見てこよう。マラソンは次週末だ。最近首相官邸辺りを通る2キロ足らずの地下鉄新線が数百億掛けて開通したようだし、市民の味「カリーブルスト」の博物館なんてけったいなものも出来たようだ。そんなの行かなくても良いか。壁崩壊から20年の今、進化し続けている刺激的な町には違いない。
今日の夕食は最近少し自信がついた「麻婆豆腐」、勿論豆板醤を使って、トランクに詰めてきた長岡産の有機栽培米5キロの封を開け、炊いたご飯に。それと一昨日に求め眺めて来た、きてれつなキャベツカブの炒め物を、早速レシピをメールしてくれたY さんのものをアレンジして。それに鶏がらからだしを取った野菜スープを添えてフルコース。材料費は合わせてほぼ2ユーロだ。うんどれも美味しく出来た。手前味噌。いっそのこと味噌でも作ってみるか。
いつだったか、雑誌のインタビューで夢は「音楽で世界平和の実現」と、でかく出てみたのを思い出すが、想いは変わっていない。当然微力なんだけれど何か出来ることをしたい。
(16日3:35)

雑感日録 

最低気温11度の今朝は肌寒くて布団が離せない程だった。
東京の家と連絡を取る。さすがに1週間空けていると手紙や電話が色々と入っている。それにしてもつい数年前まではパソコンを持ち歩くこともなければ、日本から持ち込んだ携帯電話で会話やメールをすることも考えられなかった。受けたコンクールの様子を当時のマネジャーにファックスで苦労しながら送ったのを随分昔のことのように思い出しつつ、街中に点在する公衆電話を使う人もいない景色に急速な時代の流れを感じる。
こちらに来て、演奏会も無いし、ほかの国の音楽祭やコンサートに行くことも考えていたが、余りにやるべきことが多くて、この夏はそのまま留まることにした。
夜は沢野君と宇田川で会食。どれも美味しかった。国際陸上の放送関係日本人スタッフも来店。いやぁ作ってもらって食べるのは楽やなぁ。とつくづく思う。
主婦は自分が食べたくなくても家族のために作る訳で大変な仕事だと実感する。丁度午前中、一食抜いたブランチを作って食べながら思ったものだ。
間引いた小松菜の若葉をつまみ菜としてお味噌汁の具に入れる。早く育ってちょうだい。
ベルリンについてから1週間、時間が経つのが早すぎる。
日本は丁度お盆の頃だ。原爆や終戦はこんな暑い時期だったのか。穏やかな夏を。
(16日0:55)

きてれつな野菜

ようやく晴れ間が戻ってきた。そんなに長い時間ではなかったが陽射しが眩しい。夏は暑くていい。からっとしていればなお良い。が、しかし気温は今日もせいぜい23度止まりだ。陽射しはじりじりとしているが、何とも風は爽やか。
小松菜の間引き作戦をしようと試みる。既に何かが間違っている。そんなに勢い良く芽が出るとも思わなかったもので、プランターいっぱいに種をばら蒔いてしまったら、緑の絨毯。間引こうにも殆ど抜くかプランターを買い足すか、思わず一本の芽を見入って健気な生命力に感心する。20日で収穫出来るなんて本当かなぁ。地元江戸川区の近所、小松川地域で多く栽培されたことで呼ばれているというのも親近感がある。
スーパーの店先には奇妙奇天烈な野菜がアピールしてくる。大売り出し1個20円のそいつは握り拳大の黄緑色をし、そいつの横や上から長い茎が出ていて大きな葉を付けている。思わず近所のお母さん達と選んでみる。美味しいのか聞いてみようと思ったが、会話を仕掛けソフトボールを投げると、でかい砲丸になって帰って来るのが想像出来そうな方々。大人しく持ち帰りその奇妙な物体を暫し眺める。簡単に出来れば写真をアップするのだけれどどうも時間がかかって上手くいかない。さて調べてみるとそれはKohlrabi「きゃべつかぶ」(和名:蕪甘藍)。どうやって料理しようか、楽しみだ。まだまだ目を引く変なものが沢山ある。徐々に仲良くしてみよう。
今日も一日曲選び。古今東西名曲は山ほどある。そのごく一部分も知らないことにあr阿多馬手気付くのだ。新しい発見は嬉しくてたまらない。レアものも良いけれど、名曲と言われるものもまだまだ探求しなければ。あっという間に日が暮れる。現在の日の出は5:47、日の入りは8:34、まだまだ日は長い。(14日16:40)




鶏の丸焼き

ベルリンも異常気象だろうか、夕方から大粒の雨が降る。6月頃は鉄砲水のような雨が降ったこともあったし、先週着いて初めの2~3日は晴天に迎えられたが以来気温も低い。今日の最高気温は22度までしか上らず下は15度、肌寒く感じる。
春頃からスーパーで良いものが見つかると求めていた「赤カブ」は今も店頭に並ぶ。小ぶりだが一株30円位とあって、つい手が出る。一晩塩で水を出し、お酢と砂糖に漬けて置く。これが箸休めにもってこいだ。
朝、目覚めてからご飯の準備をするまで色々と作業をしていたら昼になっていた。ご飯を炊いていたら、ふとカレーが食べたくなって即座に取り掛かる。やはり3人前は出来てしまった。
夕方もそれにヨーグルトを混ぜたりして、食べきるためになんちゃって料理研究家を演じる。
毎週水曜は隣のインビスでは鶏の丸焼きが安い。大きなオーブンで回しながら焼くところを見ると食欲がそそられる。予定通り一羽ゲット。3日は楽しめそうだ。
散歩がてら、野菜を作るためのプランターと土を運び入れる。まだ1週間も経っていないのに小松菜は10cmほどに伸びた。間引いてやらないといけない状況。といったって中庭に面した3階の我が家はベランダが無いので窓辺に展開するしかない。明日あたり面倒を見てあげようか。
今日はパソコンで沢山の曲たちに出会った。(13日12:30)

音楽教育従事者、小学4~6年のお子さんをお持ちの方へお誘い!

暑中お見舞い申し上げます。皆様、今年の夏は如何お過ごしでいらっしゃいますか?

さて、ロンドンの知人から次のようなワークショップのご案内が届きました。

音大生、音楽教員、音楽家のための音楽ワークショップ・ファシリテーター養成講座<基礎編>および、 こどものための音楽ワークショップ「マ・メール・ロワ」音楽と物語
2009年8月26日(水)27日(木)於:上野学園大学
講師:マイク・スペンサー(ヴァイオリニスト/元英国ロイヤル・オペラ エデュケーション・マネジャー)

マイク・スペンサー氏は4年程前になるでしょうか、小生の指揮で日本のプロ・オーケストラ選抜奏者とともに、美智子妃殿下の御前で子供たちのためのコンサートをいたしました。(於:紀尾井ホール)その際、音楽の魅力や楽しみ方や独自のアプローチで紹介したり、子供達の感性を引きだす教育プログラムを展開していく術を目の当たりにし、非常に感銘を受けました。昨年もロンドンでお会いし以来情報交換をしているところですが、今回はこれからの日本の音楽教育、特にクラシックの分野においてオーケストラの魅力を伝える術、教育現場において生きた音楽を体感する術に興味のある方はもちろん、表現をすることに興味のある全ての方にお薦めします。一時帰国して受講したい位です。

詳細は
http://www.uenogakuen.ac.jp/university/news/event/2009/000009.html
http://www.uenogakuen.ac.jp/university/news/event/2009/000008.html
にてご確認下さい。

ご飯と味噌汁

種を蒔いて4日でもう既に小松菜の芽が3~4センチに伸びた。どうやらベルリンの風を気に入ってくれたのだろうか。美味しくなるまで育ってね、と水をやる。
今日は、ある演奏会のプログラミングに時間を費やす。コンセプトや時間、編成と条件の中で
魅力あるステージを思い描きながら作品を吟味するのは楽しいものだ。まだ暫らく時間がかかりそうだな。日本での資料が無いのでパソコンが手放せない。頼むよっ。
昨夜の残り、アンズタケのパスタとジャーマンポテト(炭水化物ばかりやん)それを朝ご飯に頂く。ベルリンに戻って毎朝、ご飯を炊き、具を考えて味噌汁を作っていたが、早くも路線転換?
アンズタケも良かったし、ジャガイモの味噌汁はヒットだったな。店先に10種類は並ぶドイツならではのジャガイモ。なるほど料理に使い分ける訳だ。お昼は野菜たっぷりのチャーハン。その具を残し夜はステーキの付け合わせと、連鎖が続く。一人ご飯、あぁ難し。でも一日の始まりは基本的にご飯だ。
少し肌寒いくらいの陽気だ。国際陸上の頃はどうかな?マラソンの応援にでも行ってみようか。(12日11:00)

バウムクーヘン

雲の広がる一日。暑すぎずむしろ心地良い天気。
日本と連絡を取るのには7時間の時差なのでこちらの朝が丁度良い。いくつか新しいお話を進める。ベルリンに居ながらにして色々と準備を進めることが可能だ。パソコンが元気ならば。
水道水は飲めないので、お米を研いだり麺を茹でる時は、Buritaという浄水ポットに水を通して使う。料理や飲用には高いのだがVolvicを求めている。今週は珍しく隣のスーパーで値引きをしているのでここぞとばかり6本入りのケースを運んで帰る。
この近所に昔ながらのバウムクーヘンの有名なお店があると長岡のWさんから聞いてネットで調べた。このアパートから歩いて15分のところにあった。名前はRabien、1878年創業というからなかなかの老舗だ。店内には普通のケーキやお菓子、チョコレートとともにお目当てのバウムクーヘンがあった。実は小さいころは喉が渇くからかなぁ、余り好きではなかったのだが大人になって好きなお菓子のひとつになってきた。小さなホールで500グラム15€というから安くは無い。今日は小さく切って袋詰めになっている、チョコレートとプレーンの2種、そして何と糖尿病の人用!と説明の入ったものを買ってみた。まずその後者を頂く。予想以上にあっさりしている。ドイツにしてはとても上品な甘さだ。コーヒーにも紅茶にも合いそう。ビールのつまみにしてしまった私は間違い?一般用はまだ開けていない。少しずつ頂こう。(11日17:10)

予期せぬ浪費

穏やかな日曜日。例のキノコを味噌汁に入れて味わう。この週末ビール祭りが行われているという。86カ国300軒2000種と聞けば見るだけでも(んなわけないが)と思い、後輩の沢野君に誘いの電話をする。夜に仲間と彼の手料理でパーティーの仕込み中とのこと、ちゃっかりお誘いを受ける。それでは一人で日曜の午後をビアフェストで過ごすかと思っていた矢先、2台持って来ていたパソコンの1つの反応が無くなった。幾つかこの週明けに合わせて進める作業もあったので、急ぎ片方のスカイプを使い日本のメーカーに泣きつく。どうも好転が見られない。嫌な予感は的中し初期化を選択せざるを得なくなった。要は全ての記録が失われる。モバイル機なのでバックアップも既に取れない。このラップトップにのみ残してあった大事なものもあったのだが、致し方ない。全ての予定が狂うもドイツでのことと割り切れるまで数日かかりそうだ。再び立ち上げるまでに沢野君との約束の時間になってしまった。気を取り直して本日の2食目をお呼ばれに。ベルリンでの自炊は彼の影響を受けたといっても過言ではない。引越しの際お世話になったTpの武田さんにClの栖関さん、そして第九で見附にも2度吹きに来てもらったTbの原田君と、沢野君の中華フルコース、蒸し鶏のゴマダレに唐揚げ、炒め焼そば、チャーハンに海老ワンタン、マンゴープリンとプロ級。どれもこだわりの味、敵わないな。ベルリンに住む彼らからの情報も得がたい。今日は時間を浪費したが彼らのお陰で少し復活。皆さん、バックアップはこまめに取りましょう。どうぞ良い一週間を。(10日11:20)

黄金のきのこ

眩しい青空が広がる。土曜日は日曜にどの商店も閉まるので買い物は欠かさない。前回の反省を踏まえちゃんと一人で食べきれる食材選びを心がける。昨日は東京で見つけた小松菜と京奴ねぎの種をプランターに蒔く。さて歩いて3分圏内にあるスーパーで当面の必需品をゲットする。先ずビール。1ケース20本カートを引いて運ぶ。1本70円とあらばちょっと重くても張り切る。が、飲み過ぎに注意。更にジャガイモやにんじんなど野菜類を量り売りで必要な分量を得る。今は地物のインゲン豆が美味しい。春頃はアフリカから輸入したものだったが少し安心?どうだかな。そして本日の目玉はPfifferlingと呼ばれる黄金色の怪しいきのこ。前回帰国前に出始めたが食べて笑いが止まらなくなっては困るのでひと月我慢。和名アンズタケというらしいが、日本料理「宇田川」の阿部さんに聞き、よく合うというベーコンと炒めてみる。玉ねぎも入れちゃう。いやぁ癖が無くて美味しい。ビールのお供に。白アスパラの次はこのプフィファリンクだ。デパートKarlstadtでお気に入りのオリーブの実を少しだけゲット。食べ物の話ばかりで食っちゃ寝してるわけではあ~りません。ちゃんと散歩もする。あはは。日本から持って来たウォーキングシューズを履き始める。効果はいつ頃現れるだろうか。腰痛は職業病かも知れないが、如何に無理なく自然体を保てるか、それによってかなり改善されると思う。芸大オケがベルリンで演奏会をしていたニュース。情報が得られず残念。日本の天候不順が気にかかる。そろそろ色々とはじめよう。(10日10:45)

立秋?ここは伯林

無事到着した安堵と時差で深く眠る。目覚めたのは5時半、再び少し休むも教会の鐘の音と空腹で動き出す。先ずお米を研ぎ1時間置いて炊く。その間、寝ぼけながら何だか目的の見えない完成を目指し食材を揃える。昨夜隣のスーパーで半ば適当に選んだ食材の一つ、キャベツとは言え何種類も店頭に並ぶ中でシュピッツコールと呼ばれる日本のキャベツに一番近い味のもの、その葉を3~4枚剥いで千切り。一緒に炒めるのは、ひと月前に置きっぱなしにしておいたラオホツヴィーベルン(万能ねぎの根元が玉ねぎみたいな顔をした変な奴)の白いところ。玉ねぎだか長ネギだか分らないが美味しい。そのみじん切りと共に卵とモッツァレラチーズを混ぜて焼く。ケチャップを添えて。ご飯が炊けたのと合わせて、キャベツの味噌汁が並ぶ。持ってきた梅干も。日本食を基調にした朝ご飯をしっかり頂く。朝はやはりご飯らしい。いや、来週あたり面倒になったらパンを焼くことになるのだろう。今日はこれまで空けていた部屋の掃除やら洗濯やらと生活感溢れる家事をしつつ、片や締め切りを過ぎた原稿を仕上げ書き送ったり、日本のお仕事の電話を数本やり取りする。その間には東京の両親と初「スカイプ」。いやぁ、5年前には考えつかなかったことだ。相手の顔を見ながら所謂テレビ電話をお金を掛けずに出来るなんて。インターネット回線を使う通信システムは凄い。ベルリンのフラットの間取りやら設備やら窓から見える景色をリアルタイムに送る、というよりも見せることが出来た。朝から清々しい風と共に日本の暦は立秋、ここは成る程朝晩20度を切る気温を見ると、既にかつての頃より日没も早くなりつつあって確実に季節は移り変わるものだと実感する。いやまだまだ夏はこれから!?
夕方は食材を求め、旬のいんげんを使って煮物、もう一品豚肉と野菜を合わせとろみをつける。一切味見はしない。これがなかなかいけるんだなぁ。自画自賛。一人で下ごしらえから調理、供するところ賞味すること、実は指揮者の本番までの日常そのものだ。無事再び伯林での最初の晩餐を済ませる。
この時期、広島のニュースなどをキャッチしつつ、壁が壊れて20年になるベルリンを通して改めて平和について考えてみようと思う。
(8日22:40p.m)

長い1日 機上の生活

家で採れたきゅうりの漬物に、いつものたまねぎとチーズ入りオムレツを食べ、出発。駅から京成のリムジンが1時間強で成田空港まで運んでくれる。これは便利だ。空港では少し円からユーロに換金して、予め送っておいたスーツケースを受け取りチェックイン。なんだかんだでラウンジで寛ぐ時間も無くジャンボ機へ。普通ベルリンならフランクフルトかパリでもヨーロッパを経由して入るものだろうが、昨秋以来ロンドンくんだりまで出て引き返している。今回は座席をネットで選びゆったりと時間を過ごした。寧ろ長さを感じさせない程だった。シャンパンと今回は白ワインをたんと頂く。食事も悪くない。何といっても真後ろに寝っ転がることが出来るのは身体に良い。と言うわけで先週1週間の我がのびのび日記はロシアの上空にて書き進められる。日中の飛行なので雲の無い上空からは大地の表情が良く見て取れる。地球は広いなぁ。出発が既に1時間近く遅れていたので少し心配だったのが的中。いよいよロンドンに着くと、おいおい長距離のジャンボがゲートに着かず駐機場からバスかい。次のフライトまで30分を切っている。どでかいヒースローのターミナル5はパスポートコントロールから乗継までやけに遠く感じる。ロンドンはボディチェックも厳しいので時間がかかる。既にゲートはクローズド。ちょっとお土産も見たかったし紅茶も欲しかったし、ギネスを一杯飲むつもりでいたのに小走りに搭乗口へ。何か言われたら言い返すつもりが丁寧な対応。恐縮しちゃう。おまけにまだ乗っていないどんくさい乗客もいたようだ。がしかし、1Aの座席について30分以上出発しない。成る程小生の荷物を積み替えているんだな、と余計な気を遣ってみる。1時間半程で無事ベルリンへ。う~ん、風が心地良い。相当昼間は暑かったようだが、湿気が少ないためだろう、気持ちが良い。黒人のタクシードライバーも親切で3つのかばんを門まで運んでくれる。ただいま~!紛れも無く我が第2の家だ。同居人のお医者さんは入れ違いで日本へ。留守中水をやって下さっていたバジルにたんと水を飲ませる。書斎、寝室もあの時のままだ。ほっとして、荷物を解き、隣のスーパーでキャベツ、卵、パンなど明くる朝の食材を求めてくる。ほっとして深い眠りに。シーズンオフのドイツ、秋に向けて蓄えの時間としよう。(8日現地時間13:00ベルリン)

行ってきます!

今朝の朝食には家で採れたきゅうりにトマトがお目見え。どんな立派な庭があるのかと思われそうだが、繋ぎ合わせて車一台分くらいのスペースだ。漬物になったきゅうりが美味しい。
めがねを見に駅まで出る。めがね一つで人の表情は変わるものだ。前にも書いたがメガネは顔の一部です、なんて歌がキャッチフレーズになったコマーシャルがあったが、人格こそ変わるまいが選ぶときは仕事柄何だか気を遣う。ステージでぎらぎらしたり煩くてもいけないし、縁が邪魔で視界が遮られるのもいやだ。大学生以来掛け続けているのでメガネなしでは誰だか判らないだろうか、所謂メガネ顔というやつになってしまったようだ。コンタクトも考えよう。コンタクトして伊達メガネ。いいかも。
酒類量販店、薬品量販店、日用雑貨店のはしごをする。野菜の種をゲット。池袋に出てヤマハで楽譜をあさる。何気にのんびりの予定が相変わらず発見を求めて家に戻ったのは10時半。
今回はもう既に、生活に必要なものはベルリンのフラットに置いてあるので身一つで良いのだが、これから使えそうな備品をなんて余計な事を考えて既にかばんは満杯。長岡のお米も5キロ詰めちゃったらスーツケースの中身がアンバランス。早めに取った今回のフライトはちょっといいグレードなのでスーツケースも3つまでOK。誰が運ぶんや!結局いつもの事ながら楽譜が一番重い。確かに「第九」一冊1キロ以上あるわけだから無理も無い。それだけで20キロ以上になる。
湯船に浸かる。ふといろいろなことが過ぎる。日本って国は本当に何でも便利に揃うのであちらの生活はきっと何かとおこるだろう。それにしてもこのひと月、早かったなぁ。家族の無事、自身の無事を願いながら。総選挙の行方、裁判員制度の判決の行方や、世間を賑わす事件等々。平穏を。慣れた布団とも暫しの別れ。それでは行ってきます。
(6日19:00モスクワ上空)

嬉しいメール

ベルリンにいる間どうやらメールが上手く届かなかったりしていたようだ。
返事が戻っていない方、ごめんなさい。携帯も然りだ。
この間懐かしい人からのメールや演奏会の嬉しい感想メールなどが沢山届く。かつて教えていた生徒さんが結婚をしご主人とともにハンブルクで暮らしている話や近所だった生徒さんは福岡で子供さんを育てている話、大分の元生徒さんや、音大の同級生や後輩達も元気に活躍している話を聞き、日々に追われてしまうと疎遠になりがちな関係が改めて大事だなぁと実感をする。演奏会に運んで下さったお客様からのメールがどれだけ心強いものか、有り難いものか、この1年のきっかけとなるメールを頂いた埼玉のTさんにも心から感謝したい。
のんびり、家の風呂に浸かる。先日磨いたから気持が良い。やっぱり枝豆とヱビスかなぁ。ベルリンに戻るとラーデベルガーっていう奴を箱で買ってくることになろう。今日の晩は母親の手料理とともに日本の夏を味わう。(6日18:35ウラル山脈上空)

日本の夏

最近思い立ったら即行動、のことが多い。日本を再び離れる前にしっかりゆっくりのんびり温泉は欠かせないと思い立ち、今回偶然選ばれたのは伊豆長岡。長岡つながりじゃあ~りませんか。1ヶ月の帰国中の本番を全て終え、そろそろまたあちらへ戻る準備やら、この夏のご挨拶などを気にしながらも色々考え事をしながら過ごす。ひと月結構走ってきたので丁度休息も必要だったかもしれない。
伊豆は定期的に通っていたところでもあるし、思い出深いところでもあった。なんと丁度その町でも花火大会。いやぁ可愛らしい感じだったが、信濃川と比べることもないが河川敷では真上にあがるところで十分見応えがあった。早速昨日の面々から今夜は晴れて最高!とメールが入ったが悔しさは何処かへ。2日連続で日本の夏を満喫。この次は日本の再発見の旅でもしよう。全国に素敵なところがある。昔このブログで今年の目標、月一温泉!とか無理なことを言っていたが、敢えてそんな休みの取り方でもしないと健康で活動でいないかも知れないな。再びバスタブの無い生活がやってくると思いふと肩まで湯に浸かる。(6日18:20BA機内)

美の舞

身体の節々が痛い。自然体を心がけているにもかかわらずどこかで無茶しているのだろうか。
朝、今度は上越新幹線。臨時も満席状態。無理もない、今日は長岡の花火大会。
昼からこの秋ご一緒する市内のバレエカンパニー「かむろバレエスタジオ」の主宰者かむろ真鶴先生のお宅へお邪魔し打ち合わせとリハーサルに立ち会う。日本全国にバレエスタジオは数あると思うが、どんなビジョンを持ちポリシーを持って取り組んでいるのか、大変興味深い。それも姉が踊りに関わってきたことや、この1年でトップレヴェルのバレエに多く接してきて、見方や考え方が広がったこともあろう。
主役の二人の他に多くの若いダンサーが舞い、自らを表現していた。小生の指揮する演目は「白鳥の湖」今から楽しみだ。
夕方は、駅のサロンでぼうぼうの髪を切る。肩もみをしてもらい思わずうとうと。
今回急遽お忍びではなくなってしまったが長岡の合唱仲間に準備していただいて河川敷で花火大会観覧。今回は最高の47万もの観客。監物さんのお宅から自転車にまたがり会場近くへ。何年ぶりに自転車をこいだかなぁ、切る風が気持良かった。みんなと合流し、美味しく楽しく観覧。が、しかし最後の最後で大粒の雨。びしょびしょになりながらの花火はいつ以来かな?それでもあのずしんと響く音、空に広がる花火の舞にしみじみと時を味わった。
いつもの2次会もみんなでわいわい。ご一緒した皆さんありがとう。晩は旅籠監物邸にお世話になる。いいお家だなぁ。
考えてみると毎年欠かさず長岡の花火に寄せて頂いている。おかげで年が越せそうだ?
(6日18:00ウェスタンミベリアン低地上空。ってどこ?)

名古屋の夏

久々の名古屋での本番、愛知県芸術劇場コンサートホール、響きの良い空間。昼前にゲネプロを2時間。
うどん屋さんで昼食を摂る。外はどしゃ降りの中、本番は大勢のお客様に迎えられた。夏休みとあって子供さんの顔も見られる。
名古屋が誇るオーケストラは、本番で沢山対話の出来るフレキシブルな素晴らしいオケ。感謝。盛り沢山のプロだったなぁ。お客様には楽しんで頂けたならと願う。ヴァイオリンの神谷さんは温かい音色を持った素敵なソロだった。今年はきっと何処のオーケストラもこの「メンコン」取り上げているんだろうなぁ。奇しくもこの2人の作曲家の生まれ育ったところにこの1年関わりを持って過ごしていた。少しは彼らの音楽に近づけただろうか。
会場を出ると帰りの新幹線まで時間が無い。キオスクで衝動買い、ゆかりとうなぎパイ。さらにビールとおつまみを求め、前日叶わなかったみそかつとえびふりゃぁ~弁当。そこには出張帰りのサラリーマンに紛れて同じように一人打ち上げを敢行する指揮者の姿がありました。どえりゃ~荷物を抱えて我が家へ。(6日17:30とある雲海上。ノリリスク界隈?)

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