ベルリンの味
そこそこ暖かくなりつつも、夏になりきれないベルリンの天候。
プランターにパセリや豆の種を先月蒔いたのだが、芽は出たのだけれど今ひとつ太陽が欲しい感じ。野菜はいろいろ美味しいものを見つけられるのだが、どんな農薬使っているか判らないし、自給できるものがあったらと。心配は留守中の水遣り。
さて土曜日は昔のベルリン中央駅近くにある工場跡を改築した演奏会場で放送響のファミリーコンサートとキンダーコンサートのゲネプロを聴く。前者は人気役者がナビゲート、後者はチューバとファゴット奏者のお笑いコンビが進行役と、夏を題材に楽しい企画コンサート。
夜はコンツェルトハウスで同オーケストラとRIAS合唱団によるハイドンの天地創造。3年程前勤めていた母校の合唱とNHK交響楽団が共演をし好評だったのを思い起す。総勢35名という少数の合唱のアンサンブルは男声と女声ほぼ同数にしてバランスが良い。ハイドンの古典ならではのフォルムの中で表現豊かで自由な「うた」が聴いて取れる作品。既存のシンフォニーオーケストラが古典的な奏法のアプローチをするのはなかなか難しい。
そして日曜はシュターツオパーへ出向き、モーツァルトの「魔笛」を見る。A.Everdingの演出。タミーノはトレンチコートを着て太古に迷い込んだような設定。他の演者はそれなりに時代を感じさせる背景や空間の中で演ずる。でかい動物のぬいぐるみや小道具は失笑を誘う。何といってもルネ・パーペのザラストロは存在感。ダン・エッティンガーの指揮。
ドイツで外食をすると味の濃さに辟易することがある。大抵塩気が多い。正直なところドイツ人の味覚は信用ならねぇ。そんな訳で様々な珍料理がこの手によって生まれる。昨日は海老のチリソース煮。手作りパンもマスター。これまでクリームシチューは勿論ルーから作る。日本食もいろいろとトライ。久々に手に入った油揚げに感動も。
美味しい魚の食べられる日も近い。