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January 2008

板橋の中学生

池袋の芸術劇場で朝10:30から本番というのは結構、早い時間だ。都響さんのリハーサルは同じ10:30からということが多いが、本番のテンションを朝からというのもオーケストラの団員さんも色々と工夫をしているに違いない。小生の場合はやはり早起きしかないのだが、そこそこ寝ておかないと判断力も鈍るし、大抵は夜の本番に照準を合わせて準備をすることが多いので実は調整が難しい。板橋の中学生は午前午後と2回の公演、2000席の芸劇に集まった。大学の同級生が板橋で中学の音楽の先生をしていて今回も会うことができた。それぞれの現場で活躍している仲間を見ると嬉しいものだ。お茶目なアンダーソンや、運命や、アイーダトランペットの入った凱旋行進曲にパイプオルガンの演奏もある、豪華版の音楽鑑賞教室。軽妙な朝岡さんのトークもあって、とっても羨ましいと思ったりする。東京の中学生ならではの鑑賞教室だろうか。楽しんでもらえたかな。大学に出て学生の指揮のレッスン。我が愛車カムリ君は本日17万キロを走破。それも小日向の祖父のお寺の前で。じぃちゃんになったなぁ。1月もあっという間に終わってしまった。最初は殆ど寝ていたし、1日2回公演も数えれば今月は12回本番をしたのね。寒さに負けるな!(池袋1日23:41p.m.)

楽譜の山

ANAのマイレージで取替えたクーポン券の期限が迫り、少し贅沢をしてみた。たまにする贅沢は良いものだ。オーケストラは混ざり合う音の一番のご馳走、とは朝岡さんの子供たちへの導入だが、またご馳走を食べに今度は演奏会に足を運んでね、と結ぶ。都響さんとの本番は1日空いて、このあと3月に向けて色々とステージが続くがその楽譜の調達をする。都内を車で走る。いよいよ大学も試験の季節だ。学科に実技と続く。学ぶ環境があるというのはどれだけ有難いことか。東京音大は恐らく一番お金のかかる音大の一つだろう。卒業して簡単に元が取れるような領域では無いだけにそれは大変だ。小生の財産といったら楽譜の山のみかもしれない。最近転んだ時に身体をかばって突いた両腕が、何だか調子が悪いのだが、考えてみると随分長いこと転んだ記憶が無かった。転びなれていないとそれも危険だな。体重も増えたし。あはぁ。少しあそこらの肉を減らそう。(1日池袋23:21p.m.)

江戸川のマエストロ

もう何度もご一緒しているアナウンサーの朝岡聡氏に、「葛飾はフ~テンの寅さん、そして江戸川は~」そんな呼び込みをされると何だかちょっと複雑な心境だったりしてそれでも年に1度くらい地元で演奏する機会をいただけるのは嬉しいことだ。昨日初日界隈の出身である紹介を学校の先生や朝岡さんの話に出たら、何だかオケにせめて地元の名産でもと思い立ったが、小松菜くらいしか思い浮かばない。あはぁ。幾つかお菓子も考え付いたが最近口にしていない、と池袋に出て慌てて求めたベルギーの最近はまっているお菓子をお茶請けに差し入れ。都響の団員さん「ご馳走さま!」とか「あれ、旨かったよ」なんて声を掛けてくれるのが嬉しいな。とにかく音楽家が育つより何よりも音楽を好きになってくれる若い世代が増えてくれること、クラシックっていいじゃんって。それが今一番音楽鑑賞教室を振って願うこと。今回少しでも身近に感じてくれたなら。生徒たち小生が舞台袖に入るまで手を振っていたら振り返してくれたなぁ。江戸川の音楽の先生方も熱心だな。嬉しかった。頂いたお花を自宅に届け、夕方は都心へ出向く。(1日4:54a.m)

江戸川の中学生

昨年も呼んで頂いた地元江戸川区の全中学2年生対象の音楽鑑賞教室初日2公演。1500のキャパだから2日間4公演で相当の生徒さんが演奏に触れてくれることになる。近いとは言え、1時間前に楽屋入り。昨年びっくりしたのはホールに挨拶に行ったら運営が何処の誰だか解からないような状況だったな。知り合いがスタッフに入られたのは救いだ。いや、なかなか江戸川の中学生はよく聴いてくれていたな。指揮者体験もしっかりやっていたし。初回母校の松江第5中学校の生徒さんが花束を下さった。うん、区内の音楽界を見渡せば余り今のお仕事に直結することは多くないが、若い世代に何か少しでもお役に立てることがあればと思う。何と言ったって小中学生の頃、この地で出会った音楽体験が今につながっているのだから。中3のときにお世話になった先生が楽屋を訪ねて来られた。嬉しいな。母校の先生方からもご挨拶を頂く。鑑賞教室には相当のお金も掛かると思うが是非続けてもらいたいなと切に願う。慌てて池袋の西武へ。(1日4:38a.m.)

上野な日曜日

少し早起きをして上野へ。今月は本番が結構ある月だった。その最後の6公演分のリハーサルを朝から東京都響さんと。お馴染みの中学生向けの音楽教室プロだが必ずひねりが入る。「こうもり」序曲や面白いところでは生誕百年のルロイ・アンダーソン「クラシック音楽のジュークボックス」なんていうものも。コンマスはタメの矢部達哉氏。彼もまた素晴らしい。リハを終えて地下のリハーサル棟から地上に出ると大ホールの入場口に出る。あれ?二瓶さん!そうかJAで呼んでいるゲルギエフ=マリインスキーオペラの最中だ。すかさず予定を変更。ガード下で昼食を摂りに行き、予定変更の連絡を入れ、ムソルグスキィの「ホヴァンシチナ」全5幕を鑑賞。いや、重量級。JAのホームページの公演感想取材を幕間で受けながら、ロシアオペラ界の層の厚さに酔いしれる。ロシアからされた空輸された偉い人役を乗せる真っ白なお馬ちゃんが誰かを蹴り飛ばさないかハラハラさせられたり、官能的なバレエシーンあり、何と言ってもオケのサウンドやアンサンブル、歌手陣の個を活かしたキャスティングは見事。長岡の監物さんにお会いしたり、各界の著名人も散見。終演後はマエストロ・ゲルギエフ氏にご挨拶。鋭い目を持つ、成る程彼がゲルギエフかと何だか納得。ロシアのこれまで未知だった領域を見た。半日近く上野な1日。(1日4:20a.m.)

高校オペラ試験監督

高校オペラは秋の公演を終えると、次の年の演目の準備が始まる。中心なっていた3年生が引退して1・2年生が切り盛りをしていく。その1・2年生の授業の学年末実技試験を聴く。高校生になったばかりだった1年生もすっかりしっかり歌えるようになる。その成長たるや何とも頼もしいもの。先生をしていて最も楽しい瞬間だ。毎年入れ替わって、自分だけが歳を取っていって、それでも若い学生さん達といることは結構、若くいられる秘訣になるのかも知れない。将来が楽しみな卵たちだ。午後は授業の3年生を送る会みたいなのに参加。それぞれの進路も決まって落ち着いた表情の3年生。後輩達が楽しく会を盛り上げる。小生もお花をいただいた。授業も23年続いているのかぁ。当時担任だった谷田部先生にも迷惑かけたなぁ。一緒に授業を進めているなんてちょっと信じられない。いい伝統は続いていくだろう。少し腕を痛めた。(大学31日18:33p.m.)

豊島区立さくら小学校

朝少し早く家を出て高速で池袋に近い高松ICを降りようとしたのだが、出口が無い。出口が入り口に変わっている。何と。山手通りの地下に出来たトンネルが完成して知らずに合流していた。江古田に程近い小学校に出向く。日本フィルさんとの7回目、最後の文化庁公演。地域の小学校が統合された新しい学校。体育館が2階にある。コマーシャルでも流れているアンダーソンのサンドペーパーバレエに始まり、共演では元気に歌ってくれた子供達、小学生は素直に反応を返してくれる。オーケストラも回を重ねるごとに子供達へいい感じにコミュニケートして下さった。文化庁から審議官が見えた。体育館での演奏会、やはり日頃耳にすることの出来ない地域での公演が望ましいと思う。考えてみるとこれまで沢山の学校に伺ったなぁ。池袋によってから帰宅。(池袋31日0:30a.m.)

プラハ交響楽団  長岡公演ご来場のお礼

08年1月22日長岡市立劇場でのTeNYテレビ新潟、(財)長岡市芸術文化振興財団主催公演「プラハ交響楽団 ニューイヤーコンサート」へ、大勢のお客様にお越しをいただき、お陰様をもちまして成功裡に終えることが出来ました。ここに厚くお礼申し上げます。 オーケストラは17日間の日本ツアーの最終公演の前日を長岡で、小生の指揮でご一緒いたしましたが、チェコのそしてプラハと言う伝統のある固有の色合いを持ったオーケストラの響きをお感じいただけたことと存じます。、かつて2000年にプラハの春国際指揮者コンクールに参加した際、その風土や建物、長年培われてきたサウンドを目の当たりにし鮮烈な印象を刻みました。それから8年、日本の小生にとって深いご縁のある新潟長岡で共演できる機会を得ましたこと、こころより感謝いたしております。リハーサルでのエピソードや本番でのこと、ここでもアップして行きたいと思います。

ありがとうございました。

またどうぞお出かけ下さい。

     2008.1.24                    船橋洋介

      

パスポート取得

風の強い日。その上上越新幹線の停電とか危うく東京に戻れなくなるような予感がして、早めに新潟駅へ。無事自宅に戻り車を取って大学へ。その前に池袋サンシャインシティに行って、パスポートの交付を受ける。実は半年前に申請をしたのだが、夏に旅行をしようと計画をしたまま、流れてしまったのがきっかけで、交付を受けないまま時間だけが過ぎてしまった。慌てて期限最終日。大学へ行き指揮のレッスン。久々にオフィスに立ち寄りポストの整理。プラハ響は夕方帰途につき、小生も平常の生活に戻る。沢山のメールを頂く。(都内30日10:54a.m.)

りゅーとぴあ聴衆体験

殆ど寝付けずそのまま朝BSで連ドラを見てから仮眠。リリックホールのある長岡の芸術文化振興財団に出向く。財団のスタッフも前日はプラハ響の公演のために総出。殆ど完売だったとのこと何よりだ。10月の東京フィル公演を聴いた小学5年生がお母さんと聴きに来てくださったと伺う。嬉しい限りだ。リピーターを持てるというのはアーティストにとって何より有難いものだがホールにとっても理想の運営だ。今年度から次シーズンにかけて関わる事業についての会議。駅で「イタリアン」を求め新幹線で昼ごはん。リゅーとぴあへ。プラハ響の団員と会話を交わし、ゼネラルマネージャー氏と日本公演最後のステージを聴く。第九や新潟響との演奏会で何度か舞台に立ったが客席で演奏を聴くのは初めて。ホールが楽器の役割もあることを実感。やはりかつかつ速めのテンポで推移したコウト氏のお国もの、新聞には刺激的との評もあったが極めて小気味好い。最近の傾向なのかな。大御所中村紘子さんに挨拶。大変紳士なコウト氏に挨拶。終演後は団員と楽屋裏で乾杯。しかもウイスキーストレート。しかし穏やかな雰囲気。日本のわいわいじゃんじゃんという趣ではない。そのまま新潟のオークラに宿泊。雪が舞う。(29日0:36a.m.)

プラハ交響楽団長岡公演

雪は落ち着いていて穏やかな一日。午後3時過ぎに会場入りをする。いわゆる対向配置のセッティングを確認。オケも千住さんも到着し、ゲネプロに1時間と少しとる。いよいよ本番。何がおどろいたかと言ったら、袖から舞台に入る瞬間、奏者が全員外人だったこと、当たり前なのだがその上やたらとデカい。座っていてもデカい。正直多目的ホールの市立劇場は音響はさほどではないが、しかし彼らの持つ独特の味わいある深い音色と言うのはかけがえの無いものだ。Mo.コウト氏の全曲を通して速いテンポ設定に少し抵抗があったことも当然ながらあって、ヴルタヴァ(モルダウ)は少し落ち着いてみたものの、普段日本のプロオケとやり慣れている流れの作り方とオーケストラのバランスの感じ方が大分違うようだ。千住さんとコンチェルトは楽しく出来た。後半メインプロはドヴォルザーク8番の交響曲。弦楽器のサウンドが心地よくて、拍一杯一緒に歌った。歌いまわしやフレーズの感じ方、色々と本番でのやり取りが楽しくて仕方が無い。敢えて日本ツアーで小生とプラハ響だけのメインプロに加えてスラブ舞曲も1番を選んだ。新潟では15番をやるので両方に運ばれるお客さんのためでもある?もうこれは彼らのお手の物だけに、棒で要求をしてもす~っと寄ってくれる。ウィーンでの本番と同様ここでも本番前の舞台に向かう気持ちに迷いが何一つ無く、導かれていくような気分になれた。出会いに感謝。多くのお客様が足を運んでくださった。心からありがとう。楽屋口では合唱団のメンバーやお客様がオケを見送る。あの歓待はきっと気分良く帰って行っただろうな。小生も皆さんに会えてほっとした。夜は久々に両親と長岡で会食。今回は英語も殆ど使えないしチェコ語の会話絵本も役に立たず、やはり、まずとにかく棒で勝負と言ったところだ。お弟子学生達にはそれをしっかり伝えておきたい。刺激的な夜だった。(江戸川文化センター28日13:02p.m.)

大寒

雪の予報はしっかり外れて何だか良い天気。確かに大寒。寒い。長岡にのんびり移動。大して量は無いのだが荷造りに手間取る。駅のショップで甘いものをゲット。定宿の前にプレハブの鯛焼き屋を発見。思わず黒豆鯛焼きをゲット。うまい。本番前の心境かな。一人焼肉敢行。今年初めてだ。いいお店だった。どうやらそのお店のお嬢さんが10月の東京フィルを聴いてくれたようだ。と言うことは小学5年生かな。長岡の雪解けも、気温が下がってなかなか厳しい寒さだ。ホテルのTVで自分の映っているTeNYのコマーシャルを見た。明日はいい時間が創れるといいな。(22日長岡Hニューオータニ0:01a.m.)

めがね

一年で一番寒い季節だ。先日伺った佐久平は身に凍みたが東京も朝晩冷え込みが厳しい。気温的には差ほどではないが体感として身体の動きを極力少なくしたいような気がしてしまう。池袋の行きつけのメガネ店に調整をお願いに行った。鼻のパッドの座りが悪い。まつげがレンズについてしまう。う~ん、コンタクトにしてみるかなあ、と思いつつそんな顔も想像出来ず、眼鏡の指揮者でいいかなと今日のところは結論付ける。いい具合に直ってオフィスに立ち寄る。どうやら雪が降るような予報。部屋が人のいないときはかなり冷えるので、年末から飾っておいたシクラメンを持ち帰る。そうかぁ、今日は日曜日だったのか。皆様どうぞよい一週間を。(21日2:43a.m.)

壬生町立中央公民館

東京から新幹線でわずか40分。そこから車で30分。歴史の街。壬生のホールへ伺う。夜プラハ響の公演が行われたがその前夕方から時間をもらって、小生の振る長岡公演のためのリハーサル。今日はメインのドヴォルザーク8番のシンフォニーと彼らは毎日やっているヴルタヴァ。これがモルダウの正式名称だと言うことは進行役を仰せつかる鑑賞教室では必ず所以を話す。Mo.コウト氏のテンポが先日の新聞評で刺激的と評された程、結構早めで意外にも感じられたがでも推進力があって納得させられた。ひとつだけ目盛りを下げてマイテンポに。シンフォニーも当然お国のものだけあって、でもやりたいことは全部ぶちまけてみた。成る程オケによっていろいろな中での機能があるが、日本のオーケストラでは経験の無い感覚だ。でも指揮台に立った時のプラハ放送響での雰囲気とか、何だか新鮮かつ懐かしい感覚。立ち会って下さったマエストロは君の手の動き全てオケは良く感じとったと言ってくれたが、果たしてどんなコラボレートが本番で出来るだろうか。しかし対抗配置なのね。ドイツでの演奏経験の長いコウト氏ならではなのだろうけれど、チェコの伝統はどうなっているのだろうか。それも時代と共に変遷?宇都宮まで車で40分。元気の良い運転手氏。何故か駅で餃子を求めその日のうちに帰宅。刺激的な一日だった。チェコ語の絵本は殆ど役に立たなかった。(21日2:28a.m.)

本屋さん

探していた音楽書がヤマハにもカワイにも無くて、池袋西武リブロに出向く。残念ながらそこにも無くてあきらめていたが、ジュンク堂が10時で閉まりかけていたところに飛び込む。あった!しかしあの女性の店員さん膨大な蔵書の中から見事に見付け出す。恐るべし!ついでに俄かチェコ語会話の絵本をゲット。いくつか喋れるようにしておこう。なんだなんだ?「はい・いいえ」が「アノ・ネ」、そうか2000年にプラハの春のコンクールでそんな準備もしたかなぁ。正直語学の才は全く無いらしい。英語の出会いも中一のきっかけはよろしくない。とは言え音楽家に語学は必須。もう既に30年出遅れてるの?ようし40だから70目標に語学をチョびっとづつやらねば。それにしても本は偉大だ。人間の頭脳や心の栄養分がぎっしり詰まっている。穏やかに本を読む時間なんて生み出せるように仕向けたいものだ。(21日2:01a.m.)

大学図書館

考えてみると今月も本番が多い。余り意識が無かったのだが、実は準備も目まぐるしいものがある。寒い季節は身体が鈍りがちだがそうも言っていられない。夕方大学に立ち寄る。久々に図書館へ行ってみる。有難い蔵書も少なくない。最近本を読む時間がめっきり減っている。インターネットのせいも少なからずある気がする。辞書を開くにもパソコンが手許にあればつい検索にかけてしまう。紙の手触りと活字はいいものなんだと言うことは良く分かっているのに。楽譜も今に画像に映し出されて、いや、既にあるようだ。否、絶対紙。新宿に車を走らせる。途中新しく出来た環状線の上、山手通りを下りオペラシティへ。プラハ響を再び聴く。ホールによって随分イメージが変わる。しかし弦の色は渋くていい。マエストロにチラッと挨拶して帰る。我が家の蔵書を整理しなければ。春先目標にやるぞ。ふなぴょん蔵書とか、はんこでも作るかな。(21日1:45a.m.)

千葉市立生浜西小学校

日本フィルの皆さんとの文化庁公演は6校目、蘇我駅から車で10分の小学校。リハーサル前に校長先生と色々お話をした。とにかく子供たちの反応が良い。当然子供達に伝えてあげたい内容や音楽のクオリティは変わらないのだが、余りに反応が良いととても嬉しいものだ。これまで相当数の学校を巡り、正直申し上げると先生たちに押さえつけられたり、逆に統制が取れていない学校というのは伺って先生方や子供達に会うと直ぐに分かってしまうようになった。今回、何とも純朴な子供たちでそれも殆ど都会の中できっと良い教育がなされているのだろう。オケの皆さんも素敵に奏でて下さった。終わって直ぐ、東京駅から長野新幹線へ。佐久平から車で25分。3月の都響さんとのコラボレートが予定されている地元の合唱団の皆さんとの初稽古。7時から9時まで2時間、オペラの合唱曲集をリハーサル。とても良く反応して下さって、何だかとても楽しみだ。経験者も相当居られる様子。色々な合唱団が集まっての今回の企画とのこと。ご一緒にもう一息クオリティを高めて本番に燃焼させたい。合唱団の皆さん、仲良くやりましょう!日帰り新幹線。外はマイナス5度だった。軽井沢を横目に泊って行きたいなぁなんて誘惑に駆られながら「峠の釜飯」を食しつつ帰宅。(池袋17日22:48p.m.)

船橋市立船橋特別支援学校

自分と同じ苗字の町、船橋、何だか小さい頃、何故か恥ずかしいような気がしていたなぁ。家から1時間程の新京成線の三咲駅から少しの船橋支援学校。暮れに日本フィルさんと山梨の支援学校に演奏に伺ったが、小生にとっては2校目の支援学校。かつては養護学校といっていたが最近は支援学校に変わったのだろうか。良いと思う。タクシーの運転手と話していたが、まだまだ卒業して社会が受け入れていく環境や体制が整ってはいない。国がもっと面倒を見てあげるべき分野だと思う。そんな気持ちにさせたのが小学生から高校生までの生徒さん達。よく聴いてくれていた。演奏中に声が出たり、一緒にリズムを取ってみたり、全然オーケーだ。きっと感受性の強い子供たちだから何かプラスに感じ聞き取ってくれていたらいいなと、そう思う。全体合唱も元気良く歌ってくれた。プロのオーケストラにとって大切な教育プログラムだと思う。皆音楽好きになってね。本番を終えて松戸に出て池袋へ。指揮のレッスン3時間。今しかやれないことは今やらねば。帰りは池袋でラーメン。(池袋15日22:33p.m.)

成人式

世の中は成人式。小生が成人した時は江戸が湧くの式典に参加したのを思い出す。その後2度くらい区民のオーケストラを成人式のセレモニーで指揮したことがある。今も続いているのだろうか。夜家にいたのでテレビを見た。「薔薇の無い花屋」というのだがミステリアスで面白い。始まったばかりだがきっともう見られないんだろうな。朝の連ドラは比較的見る気になれば時間的に可能だ。なかなか面白い。更に「パンデミック(感染爆発)」のシュミレーションドラマを見た。他人事じゃない気がして空恐ろしい。でも大抵うるさいだけのテレビ番組が多いが時々良いものをやっている。NHKで世界の街を歩いて撮る番組も面白い。成人式からもう20年経っちゃったのね。(池袋17日22:00p.m.)

プラハ演奏旅行へのお誘い

2008年11月5日(水)チェコの首都プラハの歴史的なホール、「スメタナ・ホールObecni dum」において、モーツァルトのレクイエムをメインプログラムとした演奏会を予定しています。つきましては、この演奏会に合唱で参加される「男性」のメンバーを募集します。是非ご一緒に感動の時を創りませんか?クオリティを求めて日本でのリハーサルも当然大事にしたいと思います。練習は年明けから始めます。小生をサポートして下さる合唱指揮には山本義人氏にお願いをしました。複数人集まってご参加頂ける地域には小生自ら伺って準備をしたいと思います。

合唱に参加されなくても、応援に聴きに来て下さるツアーを同時に募集いたします。出発は11月3日、帰国は8日ですが、オプショナルツアーとして、ミラノとベルリンの2バージョンも用意しています。

どうぞお誘い合わせの上ご参加下さい。

詳細、お問い合わせはOne Music   www.1music-h.com  にアクセスしてみて下さい。

2008.1.13               船橋洋介

プラハ交響楽団

やっぱり音楽って良いなぁ。しみじみそう思うひと時。サントリーホールで、来日中のプラハ交響楽団の「我が祖国」全曲を聴く。特に弦楽器のサウンドは当然といえばそうなのだがちゃんとチェコの音がして味わい深い。次週長岡で指揮させて頂くことになっているのだが、終演後首席指揮者のイルジー・コウト氏とゼネラルマネージャー氏にご挨拶。びっくりしたのは弦の対向配置。イメージの調整をしなければ。楽屋ではマエストロ、穏やかな温かい人柄、色々とお話が出来た。しかしお客さん沢山入っていたなぁ。メンバーの登場から終始和やかな雰囲気。拍手も沢山。日本人はチェコの音楽、スメタナとかドヴォルザーク好きなんだろうな。良い演奏会だった。(池袋18:42p.m.)

雑誌の取材

今週は学校も動きだして今年もいよいよ始まっちゃったなっていう感じ。まず高校は朝からオペラの授業。始まりに校長先生と会談。授業に合流して後期試験の演目を聴く。この授業の何が良いかというとアンサンブルにある。考えてみると声楽科の生徒・学生も基本は個人レッスンにあるわけで先生と一対一で教授。でも演奏会に必要なアンサンブル能力はやはり若いうちから感覚を身に付けたほうが良い。自然な声を磨くこととソルフェージュなど基礎的な能力を養いながら、如何に他者の音楽を感じることが出来るか、大事だな。皆健闘していた。大学に移動して6月にサントリーホールで指揮させていただく「第九」の演奏会の主宰者のお仲間が編集に携わっておられる「Pavone(パヴォーネ)」という雑誌に小生を掲載してくださるということで大学キャンパスの一角を使って取材を受ける。指揮者の話が中心だったが、余り普段問われることが少ない部分もあって、改めて自身を考えるいいきっかけになったひと時。エディター、マネージャーさんも素敵な方たちだったな。超寒い東京。(池袋13日18:25p.m.)

高校オケ久々の登板

考えてみると四半世紀通い続けてきた母校東京音大の付属高校、昨年から弦楽合奏に田中千香士先生を迎えている。よい緊張感を持って進められているようだ。急遽ピンチヒッターで小生の出番。ヴィヴァルディの四季から「春」、名曲だなぁと改めて思う。それこそ恐らく10代の頃「イ・ムジチ」が流行っていたのを思い出す。のだめじゃないけど、きっとレコードは売れていたんじゃないかな。指揮者を置かずにアンサンブルする弦楽オーケストラの先駆と言えよう。お互いにソロも勉強できるし大変良い教材だ。時間がいつも合わず、今年度こんな終わり頃になって授業で指揮するのもひょっとして始めてだったりして、思わず自己紹介。良い音出してたな。(池袋13日18:01p.m.)

レッスン初め

そんな言葉があるかどうか分からないが、大学で今年最初のレッスン。指揮科はひと頃に比べると学生の数も先生の数も相当増えている。レベルを上げるのは学生の意識を更に上げること、それに尽きる。楽譜を読むこと、ピアノを弾くこと、一人もがくこと。どうやってその先のきっかけを掴んで行くかは千差万別だが、若いときにどんな経験をいておくかって大事なんだろうなと思う。10代20代の時に体験したことは間違いなく活かされている。だから出会いって大切なんだよな。久々に家で日本酒を頂く。旨い。(13日17:48p.m.)

土浦市立斗利出小学校

かつて、つくばにオーケストラの練習に通っていた道をふと思いだす。市町村合併で土浦市になったこの地域、車で走ったような記憶。のどかな田園風景、筑波山も徐々に晴れて浮かび上がる。一学年ひとクラス、全校生徒96名の小学校。校長先生のお部屋を控えにお借りし、2日目の公演。日本フィルさんも素敵に奏でる。地元民放ラジオ茨城放送の取材を受ける。(20日放送予定)皆が家族のようなまとまりのある温かい学校。校歌も、3曲ある全体合唱も奇麗な声が響いた。各学年に色紙にサインを残す。いい子達だったな。先生方も素晴らしい。いつも思うことだが5年して10年経ったときに良い思い出としてよみがえって、クラシックを聴いてくれたり演奏会に足を運んでくれたならと心の中でそう願う。重たい荷物を背負ってスーパーひたちに乗り込む。特急で上野へ45分。結構距離はあるんだな。夜は家に帰ってヱビスでひとり反省会。年賀状を認める。(23:06p.m.)

古賀市立駒羽根小学校

古河の駅からバスで15分ほどの学校へ向かう。文化庁本物の舞台芸術体験事業公演、今年の第1校目の公演は日本フィルさんにとって仕事始めの演奏だったようだ。NHK水戸放送局の取材や地元新聞社報道関係も多い。300名弱の小学校。とても元気よく良い歌を歌ってくれた。演奏も良く聴いてくれていたし中々楽しい時間になったのでは。子供たちの反応は本当に素直だ。音楽が好きになってくれると良いな。本番を終えて宇都宮線と常磐線で土浦へ。直線距離は大したこと無いが電車で3時間の旅。団員さんに誘っていただいて近くで会食。今日の公演の様子が早速NHKの関東地方のニュースで放映されていたようだ。それを見た方たちからメールが沢山届く。どんなシーンだったのだろう。(10日池袋22:52p.m.)

仕事初め

あっという間に七草。小雨の東京、荷物を沢山持って長岡へ。暮れまではそのまま新潟まで乗っていっていたが2年ぶりの習慣に戻る。駅に出来た新しいパン屋さんで一服、クロワッサンが美味しい。リリックホールは我々の団体のみの利用状況。久々の長岡市民合唱団。前回は先週の忘年会、練習は11月初旬以来だ。少し声を聞いて早速日本の歌から始める。母音の色とかいつものバランスとかこの合唱団の持つカラー、何だかほっとする瞬間。しかし4月の本番までは時間がもうあまり無~い。日本初演ベルギーの作曲家ブノアのミサ曲、1回1回のレッスンでどれだけ浸透するかだな。先ずは何より皆さんお元気そうで良かった。9時27分に終えて団長と長岡へ。来月が楽しみだ。駅弁を求め最終の上り上越新幹線、大宮で宇都宮線に乗り継ぎが上手くいき古河へ。明日からの本番に備えて休んでみよう。(8日古河2:52a.m.)

水墨画のような雪山

長岡からUターンラッシュピークの上越新幹線に乗り込み途中トンネルを抜けて数少ない外の景色を望める中でも、浦佐の界隈はしばらく平地を走るため季節の風景が味わえる。遠く八海山や雪山の枯れた木々の淡い黒と雪の白の色合いが美しい。たんぼに積もる純白が陽射しを跳ね返し、目はしょぼしょぼするがなんとも気持ちが良い。近頃はパソコンや携帯(これ)など近くを見すぎるのでふと外の景色を眺めると世界が開けたような気分だ。遠見をしよう。なぜか道に迷いながら池袋へ。年賀状の束と面会。風邪なんかひいていられない。(新宿線船堀23:28p.m.)

見附の宴

家から歩いて25秒の診療所、薬を処方していただく。身体に鞭を打っていざ新潟見附へ。研修中の若いバスガイドさんみたいなのが同乗する見附エクスプレスに乗って市役所前へ。雪国だということをすっかり忘れていた。普通の革靴で参上。今回は40名くらいが集う。皆さんお元気そうで何より。第九も無事終わったし、後はカルメンに向けて張り切ってもらいたいと願う。ここ数年長岡で忘年会、見附で新年会というのが定番になった。考えてみると東京ではやらないなぁ。美味しいものを頂いた。日本食文化は最高。(6日池袋18:20p.m.)

のだめとプラハ

年末広島で処方された風邪薬も飲みきってしまい何だか正真正銘寝正月。年賀状も沢山届くが返事を書くに至っていない。元旦に届くように出される人は偉い、と思ってしまう。いつか自身も叶えてみたい。ヨーロッパでの「のだめ」を見て思わずびっくり。2000年にプラハの春でコンクールを受けた時と多くがダブる。コンクールのシーンで演奏していたのは小生が審査員特別賞を頂いたプラハ放送交響楽団そのもの。予めオケに仕込んでおく間違え探しは、これまで小生が受けたコンクールではハンガリーのものだけだったような気がするが分かり易くよく良く出来ている。審査会場になったドヴォルザークホールも懐かしい。「千秋先輩」がコンクールで奮闘していたのは今年11月に振るスメタナホール。ステージに合唱席をどこに作れるかと下見まで出来た気分だ。コンクールの出番待ちなんて、ちょっぴりどきっとさせられた。恐れ入りましたっ。(6日池袋18:07p.m.)

のだめ効果

考えてみると昨年はラプソディー・イン・ブルーとかベートーヴェンの7番のシンフォニーを取り上げる演奏会が多かった。単行本もまとめて全巻揃えてみたが、のだめの読み溜めには至っていない。それでもお話を頂く演奏会の幾つかがのだめ効果があってのもの?と考えを改め少しくらいストーリーを知っておいても悪くない、と総集編みたいなドラマ化されたのを見る。正直余りに下らないと思い込んでいたのだが、意外と面白い。監修やら楽器指導に良く知る名前もあったりしてちゃんと作られている。風邪に魘されながらも雑煮を食べ正月気分を味わう。そうそうニューイヤーオペラコンサートも拝見。(6日池袋17:26p.m.)

初夢

枕も換えて準備万端の筈が、何だか今年を暗示させる混沌とした夢。元日池袋で暖房が利かなかったためか、それとも昨年特に秋から年末にかけて走りまくった反動か、本格的な風邪を引く。こんなことならニューイヤーのお仕事請けておくんだったかな。神様も正月くらい少しのんびりせえやとお気を遣って下さったのか涙ならぬ鼻水が止まらない。本厄の今年、なかなか幸先の良いスタートだ。(6日池袋17:16p.m.)

一年の計は元旦にあり

穏やかな元日の朝。テレビで初日の出を見てから休む。どんな年になるだろうか。日本の借金は嵩むばかり。昨年を省みて「偽」なんて言葉で盛り上がっている場合じゃない。世の中も不安な要素で一杯だが、本厄の今年は大人しくしていた方がいいのだろうかとか考えながらも、ネガティブな発想では事は進まずということでじわじわ前進してしこう。江戸川でお屠蘇と雑煮を頂き少しゆったりとした時間を過ごす。下道で祖父の眠る小日向本法寺の脇を通り池袋へ。ポストの年賀状の束を手に取る。ブログもこの元旦に24万カウントを突破。丸5年を経過し6年目に突入だ。ちょっと模様替え。年末に長岡で求めた蟹をいただきながらウィーンのニューイヤーコンサートを聴く。3年前の我がステージが懐かしい。ウィーンはいい街だな。「はじめてのおつかい」でダウン症の子の素敵な姿に涙する。20日後にはプラハ響があったり、秋はプラハのスメタナホールに立ったり、それまでに国内のいろいろなオーケストラに招いて頂くことになっているが、有難いことでどれも楽しみな時間だ。5年後10年後の自身の姿を思い浮かべながら、今年を思う。(2日2:13a.m.)

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

昨年は皆様からのご声援をひしひしと感じる一年でした。心から感謝いたしております。

この2008年、世の中がどこか不安を抱えて憂いている、そんな気持ちや事象をひとつでも払拭するために何が出来るのだろうか。心に届く「音楽」の力を信じて今年もただ直向に奏でて行きたいと思っています。

どうぞコンサートにお出かけ下さい。

皆様にとってお健やかな毎日でありますように。

2008・1・1                         船橋 洋介  

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